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 スマホにキーボードから文字入力の方法

いままではスマホでブラウザーのURLやメールの本文などに入力するとき通常は、スマホのテンキー配列でフリック入力か、あるいはQwerty配列に切り替えてローマ字入力などで行います

しかしスクリーンの小さいこともあって ミスタッチも頻繁にあってイライラすることが多いと思います。
こんなときパソコンで使う普段使っていて手慣れたキーボードから入力できたらと思うことがあると思います。
そんな希望に応える手段はないかと考え、いろいろ調べてみました。

アプリケーションによっては文字入力の ほかに、ファイル転送・電話発信・通知発送・端末の遠隔操作などの機能ももっているものがありますが、ここでは文字入力に限定して説明したいと思います。

検証した環境は

PC (Windows 10 ) と日本語キー配列キーボード
スマホ GALAXY S5 au SCL23OS Android Lollipop

でテストしました。
PCの入力方式は

Google 日本語入力、
Microsoft MIE
で確認しました。

A) USB Keyborad (単体) (USBケーブル接続)

まず考えられるのはスマホとUSB Keyboard USBケーブルで接続して入力する方法。

ただしこの場合 USB Keyborad がスマホから認識されるためには OTG (on to go) ケーブルが必要となります。
このケーブルは普通 MicroUSB 端子(オス)と TypeB USB端子(メス)が用意されているので USB Keyboard  TypeA USB端子(オス)がそのまま接続できます。

また USBハブ を使えば同時にマウスも、バスパワー型の USBハブ を使えば外付け USB HDD さえも利用できるようです。ただし、この方式で Unifying のレシーバー と対応キーボードの組み合わせははスマホの機種によっては使えないことがあるようです。

所有している GALAXY S5 は USB端子が下側側面にあるためケーブルを接続した時スマホが置きやすいように L型ケーブルを購入しました。

このケーブルを使って直結したした場合、使用している入力方式によって言語切替のキーが異なります。

   
Google 日本語入力 【半角/全角 漢字】+【Alt】

Samsung 日本語入力 【Shift】+【Space】



B) Bluetooth Keyboard(単体)(Bluetoothによるワイヤレス接続)

次に考えられる のはキーボード単体でかつワイヤレス接続で入力する方法。

この方式ではBluetooth機能を持つ専用のキーボードが 別途必要となります。
スマホの OS によりキートップの文字と異なることがあります。併記したものもあります。また英語・日本語の入力言語の切り替えキーも OS によって異なります。

この方式のキーボードは大抵スマホ側の OSWindowsAndroidIOS の三つに対応しています。

なお、キーボードが 技適マークに適合しているかに留意していただきたい。
  ELECOM 
  
iBuffalo 
  持ち運びに便利な携帯式あるいは折りたたみ式キーボード
など多数 


C) PCKeyboardとアダプターBluetooth HID送信機に よるワイヤレス接続)

この 方式は特殊なBluetooth HID送信機を利用したもので、別途アダプターが必要となります。

PCにこのアダプターを挿入し、ソフトのインス トール、ペアリ ングをすれば使えるようになります。
スマホ側のOSWindowsAndroidIOS の三つに対応しています。

  (1) iBaffalo BSHSBT04BK

  • PCの USBポートにこの Bluetooth HID 送信機アダプターを挿入すると内蔵ストレージ領域が確保される。
  • 外部ストレージとして Virtual HID が表示される。
  • Virtual HID.exe を実行。操作用のソフトウエアキーボードが起動する。
  • 上部メニューバーで【Bluetooth】⇒【ペアリング開始】を クリック。
  • 接続したい端末を選び準備終了、入力できる状態となる。

  (2) プリンストン Bluetooth HIDアダプター デジ操゛Air (PC向けパケージ) PSC-RP

  • 上記のものとほぼ同じ操作。

D) PCKeyboard とアプリ
     AirDroid - PCイ ンストール版(無 料)
   
Root化した端末では USBデバッグ の設定不要、WiFi 接続のワイヤレス操作ができます。
また、ロー カルエリアネットワークに WiFi 接続したローカル接続にも、ネット経由のリモート接続にも対応しています。
Root化してない端 末ではUSBケーブルで接続、スマホのUSB デバッグの設定が必要。
PCのディスプレイ上にスマホの画面が表示され、スマホの画面を操作しているような感 覚で操作できるのが大きな特徴。
この方式の手順は次の通りです。
(1) スマホに
AirDroid  のページの中ほどにある AirDroid を入手 から スマホ用 AirDroid をダウンロードしインストールしたら起動しアカウントの登録。登録済みならばサインインする。
(2) PC には AirDroid のページの中ほどにある AirDroid を入手 から Windows用 AirDroid ダウンロードしインストールしたら起動しスマホで登録したアカウントとパスワードでサインインする。 (3) 最初に現れる画面の左上の青いアイコン icon  をクリックする。
(4) 次の画面の 【私のデバイス】に接続したいスマホ端末を一覧の中から選ぶ。
(5)
 スマホ側で WiFi 接続する。その端末がローカル接続として表示される。

airdroi


(6) ついで現れる画面で【AirMirror】 をクリックする。

airdroid_1


(7) 
Root化してないスマホ端末では下記のようなメッセージが表示される。(Root化した端末はすぐに接続される。)
A) お使いの Android 端末で、USBでバッグを有効にしてください。
B) USBケーブルを使って、Android 端末とPCを接続してください。

airdroid_3 (8) 指示にしたがって 「USBデバッグ」を設定する。
A) スマホの【設定】⇒【開発者向けオプション】⇒【USBデバッグ】を有効にする。
B) スマホと PC MicroSD ケーブルで接続し、設定 が終わったら【設定が完了しました。スタート】をタップする。
   スタートをクリックすると接続が開始され、接続中は下のメッセージが表示される。
airdroid_4
(8) 接続に成功するとPCの AirDroid ウインドウにスマホの画面が表示される。
airdroid_5

(7) この状態でPC上の画面でスマホをマウスを使ってリモート操作ができるようになる。

editing

注: キー ボードと入力方法は自動的に AirDroidキボード が設定されるので、設定し直す必要はない。
注: 右下隅の拡大 アイコンをクリックすると全画面表示に拡大される。
注: スマホを接続していた USBケーブルを外すときは【ハードウエアを安全に取り外してメディアを取り出す】アイコンをクリックして指示にしたがって外す。
注: このアプリは文字入力以外にファイル転送・端末の遠隔操作など多彩な機能をもっている。


E) PCKeyboardとアプリ (WiFi ワ イヤレス接続)

 (1) TeamViewer   (無料)

このアプリではスマホの Root化の必要もありません。
一度登録をすると端末が登録済みとなり、利用可能な端末を選ぶだけで接続できます。
同一 LAN 内のいわゆるローカル接続だけでなく、ネット越えのリモート接続も可能なのはこのシステムの大きな特徴です。
PCのディスプレイ上にスマホの画面が表示され、スマホを操作しているような感 覚で操作できるのも強みです。

この方式には数種類の接続の仕方がありますが、ここではPCののブラウザーで TeamViewer Management Console を利用する方法について説明する。
使い方の手順は次のとおり。

(1) PCに TeamViewer のページから 【Windows 版 TeamViewer】をダウンロードしてインストールする。
(2) スマホにはGoogle Play から【TeamViewer QuickSupport】と【TeamViewer Host】をダウンロードしてインストールする。
(3) PCでブラウザーのURL欄に 【https://login.teamviewer.com】と入力、【Enter】を押すと下図が表示される。


teamviewer_0

(4) 上の画面には隠れているが、この画面の左下隅にある【新規TeamViewerアカウント登録はこちらから】の【登録】ボタンをクリックする。
(5) この登録画面で【Eメール】【名前】【パスワード】などを記入、アカウントを登録する。
(5) 次回、この画面を開いた時にアカウントを有効化するか尋ねられたら、有効化を選択してアカウントを登録後6日以内に確定する。
(6) スマホの TeamViewer QuickSupport を起動すると下の左図の画面となる。
teamviewer_quicksupport teamviewer_quicksupport_1

(7) この画面の【使用中のID】にある9桁の数字がスマホの TeamViewer ID となる。
(8) 改めてPCで TeamViewer を起動すると上の右図の画面が出るので【パートナーID】の欄にこのスマホのTeamViewer ID を記入し【パートナーに接続】をクリックする。
(9) スマホに下図が表示される。【許可】をタップすると
PCに下の右図のように、PC上にスマホのスクリーンが映しだされる。
teamviewer_ok teamviewer_ok_1

(10) PC上のスマホ画面をマウスのカーソルで、すべてスマホ同じように操作できる。
(11) スマホで TeamViewer Host を起動し自分のアカウントを設定しておく。
(12) PCで TeamViewer を起動した時に表示される2つのウインドウのうち、右の【コンピュータ&パートナー】ウインドウで【パスワード】を記入してログインした後に表示される画 面でコンピュータやパートナーの TeamViewer ID を追加しておく。
次回からはログインすると追加登録されたパートナーなどが表示され、それをダブルクリックするだけで接続されるようになり、スマホ側での許可しなくても接続でき る。
(13) 文字入力はPC側の文字入力方式は【Google 日本語入力】または【Microsoft IME】 で英数字に設定。
スマホ側は Google 日本語キーボードに設定。
日本語/英語の切り替えはPC上のスマホ画面のキーボードで切り替え。

teamviewer_input      teamviewer_input_1    

  (2) SAMSUNG SideSync   (無料)      


前述した AirDroid3 とよく似た機能をもっています。


スマホの Root化不要。
PCとスマホが同じネットワークに WiFi で接続されていることが必要条件となり、USBケーブルの必要はありません。

ただ し、ロー カルエリアネットワークに WiFi 接続したローカル接続には対応していますが、ネット経由のリモート接続には対応していません。
AirDroid3 と同じように、PCのディスプレイ上にスマホの画面が表示され、スマホを操作しているような感覚で操作できるのが大きな特徴。
なお、スマホの OS バージョンが Android Kitkat 4.4 以上という制限があります。
このアプリに Samsung の名前がついていますが Samsung の機種以外でも利用できるそうです。

手順は次のとおり。
(1) Samsung SideSync のページから、ANDROID用アプリをダウンロード、イン ストールする。
(2) 同じページから、WINDOWS PC用アプリをダウンロード、インストールする。
(3) アンドロイドスマホの SideSync を
起動すると下の左図の画面が表示される。
    PC の SideSync を起動すると下の右図の画面が表示される。

スマホの画面
PCの画面
sidesinc_smartphone sidesync_pc
(4) 両方の SideSync が起動されると自動的に接続されて下の図のような画面(ダッシュボード)が表示される。
この画面には12個までアプリを登録することができる。
connected

(5) 左上にあるアイコン 【Phone Screen】start をクリックするとスマホ のスクリーンが表示される。 (下の左図)
この画面でスマホと同じような操作ができる。
ホームスクリーン
WORD の画面
screen_snartphone word

(6) 文字入力につては
英語入力
日本語入力
日本語入力中
english
japanese
input

  (3) Remote Web Desktop (有料¥299)

スマホの Root化不要。
PCとスマホが同じネットワークに WiFi で接続されていることが必要条件となり、USBケーブルの必要はありません。
ただし、ロー カルエリアネットワークに WiFi 接続したローカル接続には対応していますが、ネット経由のリモート接続には対応していません。
PC に専用のアプリをインストールする必要がなく、ブラウザーだけで操作できる。
【キーボードと入力方法】で予め文字入力方式を設定しないと希望通りの入力ができません。

手順は次のとおり。
(1) Remote web Desktop のページでアプリをダウンロード、インストールする。
(2) スマホの【設定】⇒【言語と文字入力】⇒【キーボードと入力方法】で [ WiFi Keyboard ] を設定。
(3) スマホで Remote Web Desktop アプリを起動すると下の左図が表示される。
(4) スマホで【Start Server】をタップすると下の右図の赤枠のように【http: //xx.xx.xx.xx:xxxx】 と URL が表示される。
remote_web_desktop_1
remote_web_desktop_2

(5) PCのブラウザーを開きこの URLを  URL欄に入力し、Enter キーを押すと下図のように表示される。(Bookmark に登録しておくとよい)
(6) 【WiFi Keyboard】 をクリックすると、中央に Web Keybord Beta というウインドウが現れる。
remote_web_desktop

(7) Web Keyboard Beta ウインドウから文字入力する。
(8) このウインドウの左下にある【real dma mode】 をチェックすると英数字は直接スマホの画面に送られる。
(9) キーボードの左右上下キー、
Back Space キー、Enter キーも使える。Delete キーは使えない。
(9) 日本語はこのウインドウで処理をし Enter キーでスマホに送る。
注: 文字入力以外にも WebCamera などの機能も使える。

  (4) かんたん WiFi
キー ボード (無料)

  (5) 
WiFi Keyboard (無料)

上の2件とも上記 Remote Web Desktop とよく似た操作で文字入力ができる。
入力に特化したアプリのようです。

後 記

上述のように、PCのキーボードを 使ってスマホに文字入力する方法はいろいろな方法があります。

USBケーブルを直接PCに繋ぐ方法に比べ、WiFi によるワイヤレス接続では若干のタイムラグがあり、とくにネット経由の AirDroid3 のリモート接続では当然のことですがかなりのタイムラグが感じられ、早打ちの人には向かない思われます。
AirDroid3 のネット経由のリモート接続はあまり利用価値はないと思われますが、スマホを家に置き忘れた時などは使えるかも。
一方、スマホに文字入力をするたびに毎回 USBケーブルを接続するのは結構煩わしい上、コネクターを傷めないか心配になります。
できれば WiFi あるいは Bluetooth でワイヤレスにしたい。

また事前の設定も面倒、例えば【キーボードと入力方法】入力を毎回確認など省きたい。

できれば同じアプリでついでにファイル転送なども同時にできると便利だと思います。

Root化すると面白いことができるようですが、スマホの Root化は、失敗すれば文鎮化、セキュリティー上のリスクなどが伴うのでやりたくない。

また、文字入力するシチュエイションにより、組み合わせも変わるでしょう。
宅外ならば Bluetooth 単体キーボード、折りたたみ式キーボードがいいかもしれません。
もしも自分が自由に使えるパソコンに繋がったキーボードが目の前にあるならパソコンにアプリをインストールしたり、アダプターを使うのも良いでしょう。

しかし、パソコンがネットに繋がっていない場合は別として、

ネットに繋がったパソコンが目の前にあるなら、わざわざスマホにパソコンのキーボードを使って入力する必要がないと言われれば・・・
それまでですが。

それでも、このページを作る際、スマホのスクリーンを遠隔操作して、いろいろな画像をキャプチャーしパソコンに転送する作業など、大変助かったことを付け加えておきます。


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