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PCに歌わせてみよう

PCがしゃべるなら、歌も歌えるはず

「PCにしゃべらせてみよう」 のページで説明したとおり、Speech Engine は文章を解析し、単語、熟語、文節などに分別し、単語、熟語は辞書により 【発音記号;ピッチ;持続時間】の組み合わせに変換し、文節に対しては韻律(イントネーション)の規則にしたがって、【発音記号;ピッチ;持続時間】の組み合わせを時系列に並べた一連の配列に変換します。
歌の場合は、歌詞は音符に対応していますから、発音記号も決まっています。メロディー(音階)が既にありますから、ピッチは決まっています。
また音の長さも音符で指定されていますから持続時間も決まっています。
PCにしゃべらせるには、Speech Engine が文章を解析するため大きく関わっていますが、歌うときは Speech Engine による解析はほとんど必要ありません。そういう意味からいえば、PCに歌わせるほうが、しゃべらせるよりも簡単だと考えられます。

PCが歌うソフトは

PCが歌うソフトには、次のようなものがあります。

ソフト名

開発・販売

備考

初音ミク/鏡音リン・レン

クリプトン・フューチャー・メディア

日本語。税込市場予想価格 ¥15,750前後

初音・カラオケ・ミク・プレーヤー 音楽研究所 日本語。フリーソフト。
Win版 歌声合成 面白替え歌 クリエートシステム開発株式会社  日本語のみ。デモプログラムあり。 
Win版 歌声合成 ミディで替え歌 クリエートシステム開発株式会社 日本語のみ デモプログラムあり。
My MidiVocalist 2.0 Currach Software 日本語のみ。シェアウエア¥2,100(税込)試用可
Timidity++ Masahiko KIMOTO 日本語のみ。フリーソフト。音の素材は こえうぇぶ
ワンダーホルン Studio NTTアドバンスドテクノロジKK 日本語のみ。現在状況不明。
Mash BellCraft Technologies Windows 10 では利用できない。
Harmony Assistant Myriad Software 日本語英語ドイツ語フランス語。Trial Version 有
Melody Assistant 同上 同上

初音ミク / 鏡音リン・レン

インターネットで、キーワードを 「PC 歌う」 と入力して Google 検索をかけると、579,000 件という物凄い数の検索結果が得られますが、そのほとんどが クリプトン・フューチャー・メディアの 「初音ミク」・「鏡音リン・レン」 に関するものであることに驚かされます。
「初音ミク」 は YAMAHA の VOCALOID (ボカロイド) をベースに作られた歌詞付きでメロディを歌うソフトで、音楽ソフトでは考えられないくらいの爆発的な売れ行きだということです。
YAMAHA の VOCALOID は DTM(デスクトップミュージック)製作を目的として音声合成エンジンを利用したそのシステムで、2003年2月26日に発表されたが、しばらくはそれを利用したアプリケーションに目を引くものはありませんでした。ところが 「初音ミク」 が発売され、YouTube などで紹介されると異例のヒットとなり、いまでは製作が追いつかず売り切れ続出で入手困難ということです。
それにしても、今はこういうオタクというか、 萌えな声が受けるんですね。
このソフトの使い方はインターネット上で数多くの解説が紹介されているのでここでは省略し、デモソングと適用例を下に挙げておきました。
  1. 動画サイト YouTube で見る。 
    YouTube で 【初音ミク】 をキーワードにして検索すると無数の動画を見ることができます。例えば ゴーストルール など。
  2. 「初音ミク」 の適用例
    ミク時計 のページなどを見てみてください。クリックすると現在の時刻も教えてくれますし、をクリックすると、初音ミクが歌ってくれます。

初音・カラオケ・ミク・プレーヤー

VOCALOID (ボカロイド)を利用した初音ミク/鏡音リン・レンも結構ですが、お値段もかなりのものです。ところが、それがなくても同じような機能を持ったプラグイン VOKULOID (ボクロイド)を使って歌うソフトがあります。
それが音楽研究所のフリーソフト 「初音・カラオケ・ミク・プレーヤー」 です。
音楽研究所のページ  に詳しい解説がありますが、ここでは簡単にその使い方について説明します。

  1. 音楽研究所のページ の下のほうにあるダウンロード 1020k をクリックしてプログラム XfToVocaloid_setup.lzh をダウンロードし、インストールします。 アイコン 「初音・カラオケ・ミク・プレイヤー」 「辞書ツール」 「カラオケ歌詞・カナ入力ツール」 などが生成されます。
  2. すぐ下の行 最新ボクロイド・プラグイン・ダウンロード からプラグイン Vokuloid_setup.lzh ( 80MB をダウンロードしインストールします。
  3. これでアイコン 「初音・カラオケ・ミク・プレイヤー」をクリックすればソフトが起動します。          



  4. 【設定】ボタンを押して 【ボクロイド・プラグイン】 ダイアログボックスを開き Vokuloid.dll に設定、続いて 【歌手】 を 「てつじ」 と指定します。詳しくは ボクロイド・プラグインの指定方法 を参照。
  5. カラオケ用に作成された XFフォーマット の MIDI ファイルを用意し、【読込】 ボタンを押して選択します。
    例えば サンプル曲 きよしこの夜 など (音楽研究所のページ に数曲あります。)
    XFフォーマット の MIDI ファイル自作する方法については後述します。《XFフォーマットの MIDI ファイル自作する方法》
  6. 【再生】ボタンを押して演奏します。停止は同じボタンを押します。プログラムを閉じるには左上の丸い 【Power】 ボタンを押します。
  7. 歌のパートと伴奏の楽器のパートとの音の時間的なズレがあるときは 【補正】 ボタンを押して【補正】ダイアログボックスで設定します。詳しくは 「発音タイミングを補正する」 を参照。
  8. 歌詞に漢字があって「かな」に自動変換したとき、誤りがある場合には 「カラオケ歌詞・カナ入力ツール」 で修正します。詳しくは 「歌詞の読みを修正する」 を参照。
以上で取り敢えず再生することができたと思います。
このソフトにはまだ他にも面白い機能が備わっています。
  1. 自分の声で歌う機能 
    ボクロイド・プラグインに自分の声を登録し、ユーザーボイスとして使うことができます。
    詳細は 「ボクロイド・プラグインに自分の声を登録する」 を参照。
  2. 合唱風の曲を作る機能
    【設定】ボタンを押して 【ボクロイド・プラグイン】ダイアログボックスを開き、【効果】を「合唱風」に設定してから演奏します。
  3. MIDI ファイルから歌声だけの WAV ファイルを作る機能
    同じサイトの 「アカペラ君」 というソフトを使うと MIDI ファイルから、グレゴリアン・チャント風の効果をつけたり、大聖堂の残響の効果などをつけたりして歌声だけの WAV ファイルに変換することができます。
  4. VSTプラグインとしての機能
    ボクロイド・プラグインとして他のプレーヤーにも利用できます。
    例えば同じサイトの 「VST Player」 を使うとこのプラグインが利用できるので、自分の声を登録すれば VST Player で自分の声で歌わせることができます。  もちろん一般の MIDI ファイルも再生できます。
    余談ですが、別途
    VSTアニマル・プラグイン を導入すると動物の声で演奏できます。サンプル曲 「天国と地獄」 もあります。詳細は 「VST Player」 を参照。
《XFフォーマット の MIDI ファイル自作する方法》
「初音・カラオケ・ミク・プレーヤー」 で歌を歌わせるには、歌詞の入った MIDI ファイルで XF形式で作成されている必要があります。
次のような方法があります。
  1. 歌う自動作詞システム 萌ぇうた君」 というものがあります。これは自動的に作詞をするソフトでその歌詞を、読み込んだ MIDI ファイルにあわせて歌うというものです。画面も 萌ぇチック
  2. で、アイドルが歌にあわせて踊ります。詳細は上記ページを参照。
  3. XF Format Tool を使って MIDI ファイルに歌詞を挿入します。 詳細は XF Format Tool 歌詞を入力を参照。

Win版 歌声合成 面白替え歌

クリエートシステム開発株式会社の Win版 歌声合成 面白替え歌 はずいぶん以前からありますが「初音ミク」 ほどの人気はでませんでした。
しかし聞いてみると、はっきりした声でなかなかのものです。操作方法もわかりやすく簡単に制作ができ4パートの合唱もできハミングもできます。
ではその使い方について簡単に説明します。(ここではデモ版を使っての説明です。製品版は声がもっといいということです。)

  1. Win版 歌声合成 面白替え歌 左の文字をクリックしてダウンロードページからプログラム(Dtkaeutexe:360KB ) をダウンロードします。
  2. 適当なフォルダーを作り(例えば「面白替え歌」)、そこにいまダウンロードしたプログラム Dtkaeutexe をコピーまたは移動します。
  3. コピーした Dtkaeutexe をダブルクリックし解凍します。すると同じフォルダーに14個のファイルが追加されます。
  4. その中の Dtkaeutea.exe というファイルがあるはずです。Dtkaeute.exe で、ファイル名の最後に a がついています。解凍する前のファイルとは違います。 間違えないように。)これをダブルクリックするとソフトが立ち上がります。(下図)
                   


  5. 【ファイル】→【開く】 でデモ用の曲が選択できるようになります。ここでは例として 「冬の夜.SCB」 という曲を選択することとし、クリックした後、【開く】をクリックする と下図のようになります。歌詞はすべてすべて全角ひらがな、または、カタカナで入力、1音符1文字に対応、ひとつの音符に複数の文字を対応させるために は、’’で括る、「きょうは」の「は」は、「わ」と表記するなど規則があります。詳しくは 【ヘルプ】→【替え歌を作ってみよう】→【歌詞データの書き方】 を参照してください。
                   

  6. ここでプレイボタン  をクリックすると歌い始めます。同じボタンをもう一度クリックすると歌うのを止めます。 
  7. 【楽譜(主役)】 というタブをクリックすると下図のように楽譜が表示されます。
    この各文字の意味は 【ヘルプ】→【曲を作ってみよう】→【楽譜データの書き方】を参照してください。  
                   


  8. 同じメロディーを(脇役)にも歌わせるのであれば、(主役)のこの楽譜をコピーして(脇役A)に貼り付ければよい。同じように(脇役B)のタブをクリックしてからコピーすれば同じように(脇役B)が歌います。
    もし(脇役)には違ったメロディーを歌わせようとするのであれば、楽譜の欄にメロディーをルールにしたがって書き込みます。
  9. (脇役A)を合唱に加えるには 【歌詞(合唱隊)】 のタブをクリックした後、 バーをクリックしてから、顔の絵 をクリックすることにより男性か女性かどちらかを設定できます。
    また(脇役)は簡単な言葉しか歌いません。顔の右の欄にその言葉を書き込みます。
    さらに 【トーン】 【ボリューム】 【バランス】 も同時に設定します。
    (脇役B)(脇役C)についても同じような手順で設定します。
    こ のことからわかるようにこのソフトは、(主役)1人、(脇役)3人までで、パートは4パートの合唱、(主役)だけが歌詞を歌え、(脇役)は短い言葉しか歌 えません。(主役)1人、(脇役)3人それぞれ、男性か女性・トーン・ボリューム・バランスなどを個別に設定できます。

Win版 歌声合成ミディで替え歌


クリエートシステム開発株式会社の Win版 歌声合成ミディで替え歌 は上記のソフト姉妹品です。
このソフトは MIDI  ファイルから楽譜をロードすることができ、歌詞を入力すれば MIDI 音楽をバックに歌わせることができます。 しかも、歌詞だけでなく音階で歌ったり、ハミング、スキャットで歌ったりします。ただ残念なことに、上の「面白替え歌」 ではできましたが、合唱ができないようです。
ここの説明ではではデモ版を使いますが、製品版は、別途 「ドキュメントトーカ 日本語合成エンジン for Windows」 が インストールされていると歌い手がさらに2人増えるそうです。 「ドキュメントトーカ for Windows Ver3.5」 がインストールされていればもっとよい声で歌うそうです。デモ版でも結構透き通った綺麗な声で歌います。 なお、製品版は演奏時間に制限がありませんが、デモ版では演奏時間に制限があります。
  1. Win版 歌声合成 ミディで替え歌 をクリックしてダウンロードページからプログラム DTalkerM.exe : 381KB) をダウンロードします。
  2. 適当なフォルダに、ダウンロードしたファイル DTalkerM.exe をコピーします。
  3. コピーした DTalkerM.exe をダブルクリックするとそのフォルダー内に解凍され、16個のファイルが追加されます。
  4. その中の
  5. MidiKaeuta.exe をダブルクリックすると起動し下図が表示されます。
    ここで、歌詞欄には歌詞をヘルプに記載されている規定の書式にしたがって記述し、下のメロディー欄にはメロディーを規定の書式にしたがって記述します。 (詳しくはヘルプ参照)


  6. ここでは一例として「春が来たを取り上げて見ます。
    まず、MIDI ファイル 春が来た harugakita.mid を右クリック、【名前を付けてリンク先を保存】 でダウンロードし、適当なフォルダーに置いてください。
    次に  ボタンをクリックすると【MIDIファイルの指定ウインドウ】が開きますので、「春が来た.mid」を指定して【開く】をクリックするとメロディー欄に楽譜が読み込まれ表示されます。
                   

  7. メロディー欄の【テンポ】の下の数字を 250 とあるのを 60 に変更してください。
    メロディー欄の

    ; Music Box *merged
    R2,R4,R8,R16,
    R4,
    R4,
    R4,
    R4,R16,
    R8,
    ・・・・・・・・・・

    とある楽譜の記述のなかから R2(2分音符) と R8(8分音符)を1個ずつ、どこでもかまいませんので削除してください。
    以上の処置の理由は私には分かりませんが、歌い手の歌う速さと、歌い出しのタイミングを調整したことになります。
    歌詞欄にはひらがなまたはカタカナで歌詞を入力してください。
    下の歌詞をコピーして貼り付けてもかまいません。(スペースは起動すると自動的に消去されます)

    はるがきたはるがきた
    どこにきたやまにきた
    さとにきたのにもきた
    はながさくはながさく
    どこにさくやまにさく
    さとにさくのにもさく
    とりがなくとりがなく
    どこでなくやまでなく
    さとでなくのでもなくーーーー

  8. 歌詞欄の 【歌詞繰返】 にチェックしてから、 をクリックすると演奏が始まります。
    同じように 【音階で歌う】 をチェックすると、音階で歌い、【ハミング】 にチェックをして、歌詞欄に短い言葉、例えば 「ばん」 などと書き込むとハミング、スキャットで歌います。【強調】 で声にビブラートをつけることができます。
    また、声Vol; の右にあるスライダー、MIDI Vol; の右にあるスライダーを調整することで、声とMIDI 音楽の音量を調整することができます。
     テンポ; の右にあるスライダーで演奏速度を調整できます。
  9. ボタン  は MIDI データがいくつかのパート(トラック)で構成されているとき、主メロディーのパートを探すときに使います。
    上の 「春が来た」 のほかに 「早春賦」 を作ってみました。mp3 ファイルですが聞いてみてください。フリー版なので途中で切れます。
なお、上の歌詞はかなだけで意味が分かりにくかったかもしれませんが、早春賦の正式の歌詞は 愛唱歌歌詞解説 に解説つきで掲載されています。なかなか味わい深い歌詞ではないでしょうか。 

TiMidity


TiMidity というソフトはもともと外部ハードウエアを使わず、音源ファイルがあれば MIDI ファイルを演奏するソフトです。したがって高音質の音源ファイルを用意すればハードウエアに頼らず高品位の音楽を楽しめます。
もともと SoundFont と称される音源用のもので、声に関しては音源がまだ充分練れていないため、音質は他のものに比べると若干劣っているように思われます。
ホームページ 「歌うTiMidity」 によると、この Timidity と、音源に 「こえうぇぶ」 の声の音源を用い、歌を歌わせようというものです。
そのホームページにはサンプル曲 2曲が載せてあります。

ホームページ 「歌うTiMidity」 に使い方が説明してありますが、簡単に手順を書いておきます。

  1. まず、TWSYNTH のページ で 

           TiMidity-CVS070310_setup_JPN.exe
            118188c5611ca2d82d7a49c0492e4d64
    21.2 MB 21766 2007-03-10 11:36

    TiMidity-CVS070310_setup_JPN.exe というファイルをダウンロードします。このファイルをダブルクリックしてインストールします。 
    (詳しくは インストールのページ にあります。)

  2. ホームページ 「歌うTiMidity」 で koeweb-0.1.1.tar.gz というファイルをダウンロードし、解凍してできたフォルダーを \timidity\musix の下にコピーします。
  3. \timidity にある timidity.cfg を下記のように編集。\timidity と \Koeweb フォルダーに上書き保存1します。
        dir "D:\timidity\musix\koeweb"
        source koeweb.cfg
  4. http://noike.info/~kenzi/cgi-bin/koeweb.cfg を右クリックしてダウンロードした koeweb.cfg を timidity\musix\koeweb にコピーします。
  5. timidity.cfg を C:\Windows にコピーします。
  6. スタートメニューの 【TiMidity++】 グループの中の 【timw32g】 から起動すると下図のように立ち上がります。
                     
     
  7. つぎに歌わせるための MIDI ファイルを作るために、まず MML (Music Macro Language) ファイルを作ります。
    詳しくは 「歌う MML の作り方・歌う SMF の作り方」 のページに解説してあります。
  8. ついで、MML ファイルから、MIDI ファイルに変換します。
    その方法は 「MML to MP3 with ぼーか郎」 のページに解説してあります。このページではオンラインで変換ができます。
    変換結果が表示された表の中に 【途中で生成した SMF】 の欄の右にある XXX.mid が変換された MIDI ファイルです。
     これを適当なところに保存します。
  9. 【ファイル】→【ファイルを開く】 でいま作った MIDI ファイルを指定すると歌い始めます。

My MidiVocalist 2.0

このソフトは 標準の MIDI ファイルのボーカルパートにローマ字で歌詞を書き込んでいくと MIDI をバックに歌を歌うものです。シェアウエアですが、試用することもできます。ただし試用期間中は作成した歌の保存ができません。
このソフトは Win版 歌声合成 ミディで替え歌 と同様、MIDI ファイルを読み込んで、音符ごとに歌詞を入力していくやり方で比較的使いやすいソフトです。
また VoiceData 作成という追加機能で、声を登録することができるので、自分の声、家族の声だけでなく、動物の声や楽器、自然の音でも歌わせることができるようになります。
以下に使い方を簡単にその説明します。

  1. My MidiVocalist 2.0 を Vectorのダウンロード・ページ  からダウンロードします。
  2. ダウンロードした MidiVo200_Setup.zip を解凍したフォルダーのなかにある MidiVo200_Setup.msi というファイルをクリックしてインストールします。
  3. 生成されたアイコン My MidiVocalist 2.0.0 をクリックして起動すると下図のメインウインドウが表示されます。

  4. 【ファイル】 ⇒ 【新規作成(*.midを開く)】 をクリックし、MIDI ファイルを読み込むとチャネルリストウインドウが開きます。(下図)    

  5. ボーカルパートのチャネルをダブルクリックするとスコアウインドウが開きます。(下図)

  6. 音符をクリックするとボイスノートウインドウが開きます。この音符に対する歌詞を 【ローマ字:】 の右の欄にローマ字で入力します。
    次の音符に移るには【次へ(S)[F5] 】ボタンを、前の音符に移るときは 【前へ(A)[F4] 】 ボタンを押します。キー(S)(A)(F4) (F5)でも可。

  7. 歌詞の入力が終わったらメインウインドウで試聴して、歌詞の割り当ての誤りなどを修正し、音量の調整などを行います。
以上でこのソフトは歌詞の入力が非常に簡単にできることがお分かりになったと思います。
このソフトで作った 早春賦 (1番のみ)をお聞きください。
 

ワンダーホルン Studio

ワンダーホルン StudioNTTアドバンスドテクノロジ株式会社 (NTT-AT) の製品でしたが、いまはアクセスできなくなっています。
このソフトは MIDI データに歌詞を埋め込み、音量、周波数編集などによる歌の表現効果を付加したり、歌声の結果を確認したりするものです。
製品版は歌声データベースが1種類 (選択可能) しか付属していません。歌声データベースは別途購入する必要があります。
独唱用 各¥31,500.合唱用 各¥42,000 とかなり高価。
声はそれなりに かなり高品位ですがちょっと手が出せません。というわけで、興味のある方はホームページへどうぞ。

試用版は・作成した合成音に不定期にビープ音が入る、製品版のデータベースが使えない、試用版のデータベースを製品版で使えないなど、いろいろ制限があるようです。

Harmony Assistant と Melody Assistant


Myriad Software から発売されている Harmony Assistant / Melody Assistant という物凄いソフトがあります。
Harmony Assistant が兄貴分で、Melody Assistant は Harmony Assistant の弟分だそうで、Harmony Assitant は Melody Assistant のすべての機能を包含しているとのことです。 (Harmony Assistant と Melody Assistant の相違  参照)
Harmony Assistant は70$の製品版、 Melody Assistant は20$のシェアウエア版ですが、フリー版はいずれも、ファイルの保存ができない、音源の選択ができないなど、一部の制限を除いてフリーで試用できます。付加モジュールである Vertual Singer という機能は20$のシェアウエアですがこれもフリーで試用できます。
しかも、フランス製のソフトのようですが、日本語化ができていて、操作画面だけでなく、オンラインヘルプ機能もヘルプファイルも完全に日本語化され、詳細に懇切丁寧に解説してあり使いやすいソフトのようです。

このソフトは楽譜を書いたり、演奏したり、楽譜を印刷したりすることができます。
また、WAVE/MP3/AIFF形式の音声ファイルも音源として利用できるほか、マイクなどから入力した音声を このソフトに直接取り込んで、音源として利用する機能も備えています。
カラオケの機能もあり、.kar形式のファイルが入手できればカラオケに早変わり。
Harmony Assistant にはさらに伴奏の自動生成、リズム・パターンの作成、ユーザ定義の音楽スタイルなど機能が多彩。
さらには、作者のホームページで公開されているOCRソフト「OMeR」とあわせて使うことで、印刷された楽譜をスキャナーで読み取って楽譜データに変換し、すぐにこのソフト読み込んで演奏することができます。(アドオンソフト・シェアウエア)

では、これから Harmony Assistant の使い方について説明します。詳細はそのソフトのヘルプをご覧ください。
  1. Myriad Software のホームページから Harmony Assistant (または Melody Assistant)をダウンロードしてください。
  2. ダウンロードしたファイルを適当なフォルダーへインストールします。
  3. スタートプログラムのなかから Harmony Assistant を起動します。
  4. 【情報ウインドウ】 では【OK】 を、
    【ユーザー登録】ウインドウでは 【試用する】 を、
    【Enter registration code】 ウインドウでは 【Continue】 を、
    【ようこそ!これは Harmony Assistant の試用版です。】 ウインドウでは【続ける】をそれぞれ選択します。
  5. Harmony Assistant が立ち上がったら、【ファイル】→【開く】から曲を選択する、あるいは聞きたいファイルをドラッグアンドドロップで、下図のように楽譜が表示されます。
  6. Play Tool (プレイツール) の左端の【プレイボタン】 を押すと演奏が始まります。もう一度押すと停止します。一時停止はすぐ右のボタンです。(プレイ、停止は「スペースキー」でも OK。)

  7. 【ファイル】→【開く】でインターネットなどからダウンロードした [.kar] 形式のカラオケファイルを選択し、Play Tool(プレイツール) の右から4番目のカラオケボタンを押すと下図のような【カラオケ】ウインドウが現われ歌詞が表示され、曲の進行にしたがって歌う箇所を示してくれます。


  8. [.kar] 形式のカラオケファイルがないときは、歌詞を入力していきます。
    歌詞の入力方法はヘルプファイルに詳しく記述してありますから、そちらをご覧ください。
    簡単に説明しますと、
    1. 歌のパートを持った譜表(スコア)を読み込みます。
    2. 譜表の左側に各パートごとにコントロールハンドルがありますが黒い三角マークをクリックしメニューから 【歌詞つきの譜表】 を選択すると歌詞を入力する欄が表示されます。【枠を表示】も同時にチェックすると見やすいでしょう。
      (コントロールハンドルが表示されていないときは、譜表の左下にあるバーの一番左をクリックしたとき現れるメニューから【コントロールハンドルを表示】 を選択すると表示されるようになります。前々図を参照) 
    3. 歌詞入力の枠の部分を左クリックすると黄色に変わり、カーソルと音符に対応してオレンジ色の縦線(タイムポジション)が現れます。
    4. タイムポジションで歌詞を入力していきます。次の音符のタイムポジションに移るには 【Enterキー】を押します。(下図参照)


  9. このソフトには Vertual Singer という面白い機能があります。歌詞の付いた曲ファイルを読み込み、メニューの 【ウインドウ】→【Vertual Singer】 を選ぶと下図のようなウインドウが現われ、ここで各種の歌手に関する設定ができます。  
                                 

  10. このウインドウの舞台上の歌手にマウスを置き右クリックしたとき
               Activate/deactivate the singer
               Edit icon...
               Selection icon...
               Edit human voice...
               Edit lyrics...
    上のようなメニューから 【Edit human voice...】 を選ぶと下図の設定ウインドウが表示されます。
    ここで歌手を選んだり、【Try】 ボタンで試聴もできますし、【Play/Stop】 で演奏開始・停止もできます。一番下の Misc/Quick vibrato では声を震わせて歌います。
    また、国旗をクリックすると、北フランス語/南フランス語/英語/日本語/スペイン語/ドイツ語/イタリア語など各国語を選択することができます。ただし、フリー版では日本語はダメのようです。
    また、Vertual Singer のフリー版はしばらく使っていると、ライセンスを購入するよう催促され歌わなくなってしまいますが、起動しなおすとまた使えるようになります。  
                       

  11. このソフトは自分で作ったサウンドを楽器として使うことができますが、以下にその方法についてごく簡単に説明します。
    1. メニューから 【楽器】→【すべての楽器をユーザー定義に】 を選択。
    2. まず録音が正常にできるか、マイクなどを確認しておきます。(SoundEngine などの録音ソフトなどで)
    3. 譜表の左端にあるコントロールハンドルの中の 【譜表の楽器編集】 ボタン (ピアノの白鍵二つと黒鍵一つの絵)をクリックします。
    4. 下のような【楽器編集】ウインドウが表示されます。
                                    

    5. 左上の【ユーザー定義サウンド】にチェックをつけます。
    6. 下のような【楽器編集】ウインドウが表示されたら、マイクの絵をクリックします。
                  

    7. このウインドウで、【録音ボタン】  を押しながら5秒間録音します。終わったら 【OKボタン】 を押します。
                                

    8. 録音した音を 【プレイ】ボタン  を押して試聴します。気に入らなければ再度録音します。
    9. 次に、録音したサウンドから使用したい部分を切りだします。使用する部分をドラッグして領域を反転表示します。
    10. 選択した部分を試聴し、よければ 【操作】 ボタンを押し、【切り抜く】を選びます。
    11. 録音したサウンドの音合わせをするには、その音の高さを確認しておくことが必要です。【入力音符】 に、その音名を入力します。【試す】 ボタンをクリックし、マウスのボタンを押したままにしたとき、録音した音がCの高さに聞こえなければいけません。
    12. 【OK】 ボタンを押してウインドウを閉じれば元の画面となり、曲を演奏します。
《サンプル曲を聞いてみてください》
  1. 早春賦をこのソフトで作ってみました。 
    早春賦
     ・・・同じ曲のバックの楽器をコーラスに割り当てると 早春賦(バックコーラス付き) 
    元のMIDI 曲は 早春賦 soushunhu.mid       
    フリー版では日本語が適用できないので歌詞は次のように英語で入力、英語で歌わせました。
        Haar oo wa nah no me no kah zeh no sah moo sah yah
        tah neeh no oo goo eeh soo oo tah wa oh moh yeh do
        toh key neeh ah rah zoo oo to quoh eh moh tah ah teh zoo oo
        toh key neeh ah rah zoo toh quoh eh eh moh tah ah teh zoo
  2. マイクなどから入力した音声を このソフトに直接取り込んで、音源として利用する機能があると上に書きましたが、 『ワン』 という声をマイクから録音して歌わせたものです。あまりかわいいとはいえませんが。
    春が来た (ワンチャン編)
    元の MIDI 曲は 春が来た harugakita.mid 
  3. 同じように、マイクから 『らー』 という声を録音し歌わせたものです。オッサンの歌になってしまいました。 
    蛍の光   元のMIDI 曲は 蛍の光 auld_lang_syne.mid 
     
    上の3件はマニュアルもしっかり読まないで、フリー版で即席的に作ったものですからこんなものかも知れませんが、製品版を使い、 十分吟味して制作すれば、もっとよい声になるものと思います。


 ***** このページ 終わり *****

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